2006年 遥かな尾瀬を思い出すと暑い。
2006年9月23日 土曜日2006年、夏の終わり。
まとまった連休をつかって尾瀬まで電車で行った。
このころはまだ自分のツェルトも持っていなかったし、
作るカレーもフリーズドライの米がうまく炊けず
決して美味しいものではなかった。
それでも悪い記憶が思い出せないのは、
それだけ尾瀬の自然が(言葉にできない)雄大さが、
頭の隅々まで満たしてしまったからなのであろう。
やはり山は見るものではない、
ビタミン剤のように体内に摂取するものなのだ。
とか思った。 t
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- 晴天の尾瀬は太陽から逃れる場所がない。弱くはない風が草々をなで、足下では様々な生き物がいきづいている。おばさんたちも元気だ。
- 都市のチョウチョと山奥のチョウチョの違いは何か。前者は毎日喉を枯らしてるのだろうか?後者は蜜を探す苦労をしらないのか?そもそも虫には気持ちがあるのかどうか。
- 山小屋の前にテント泊した翌日。
早朝の尾瀬は人が少なく空気もより澄んでいる。
- 高山植物が好きだ。どれも厳しい環境によって選りすぐられた進化の気高さを感じる。
- とんぼと目が合う。山では都会の喧噪の中より、よっぽど誰かに見られている感じがする。
- 地糖(小さな池)にて、マガモの親子かつがいか兄弟か姉妹か、はたまた通りすがりの赤の他マガモか。
- 木陰に入ると、山の本来の静けさに出会える。山は本当に静かだ。
- 燧ヶ岳の登山途中、ホシガラス達がせわしくハイマツの種を食べ回る。小振りな体で顔から首にまとった、白いはんてんが印象的。
- ピークかと思うと、その向こうに同じ高さくらいの柴安嵓(しばやすぐら・2356m)。なんだか踏破よりも、蟻のように行列をなす登山者を見ている方がおもしろくなり、しばし休憩。
- 山稜のてっぺんにすがりつくように繁殖する草花。この先は垂直にも感じる崖。強風に身を躍らすその姿が美しくたくましい。
- 荒涼とした山頂で思いもよらないイエローに出会う。岩肌に彩度の高い地衣類。フジヤマチズゴケというらしい。
- 日暮れの尾瀬。山での夜の訪れは、心のこもった丁寧な挨拶のように優しく更けていきました。